為替予約

為替予約とは、銀行と顧客が外国為替取引において、将来のあらかじめ決めた期日にあらかじめ決めた金額を、将来の為替相場とは関係なく、事前に決定した為替レートで、為替取引を行う契約のこと。主に企業が輸出や輸入の事業をしている場合に、企業が為替変動リスクをヘッジや回避するために用いるもので、為替予約をしていれば、急激な円高や円安による影響を防ぐことができる。

「予約」という語句が入っているが、取引上は「売買取引」と規定され、金融機関と顧客との相対で売買価格(先物為替相場)を決めて約定する仕組みとなっている。また、一度予約すると取消や変更はできないため、期日に受渡しの義務が発生することになる。例えば、企業においては、輸出企業の「ドル売り(円買い)の予約」や、輸入企業の「ドル買い(円売り)の予約」などがよく行われている。

先物為替予約は、為替変動リスクを回避するためのデリバティブ取引の一つであり、予約締結時点で為替上のコストや採算が確定する。また、通貨間の金利差などのほか、予約に係わるコストは先物相場に織り込まれているため、その他の費用(手数料等)は特に発生しない。

為替予約の活用例として、外国へ製品を輸出する企業などが、例えばその代金として10万ドルの米ドルで支払いが行われるとする。この場合、支払いは1ヵ月後とタイムラグが生じるとすると、その間に為替レートが変動した場合円安に動けば問題は無いが、円高に動いてしまうと損失がでるリスクがある。こうした場合に、現時点で為替予約をしておけば、将来為替レートがいくらに動いても、10万ドルは予約した為替レートで円に戻すことができるので、この業者にとって為替リスクがゼロになる。

これから3ヵ月後は今よりもっと円安になりそうだと思えば、今のうちに為替予約をしてしまうのはもったいないという発想になり、逆に円高になりそうならば今の水準で為替予約をしてしまいたいという発想になります。これが、先行き円高の見通しになればなるほど、輸出企業のドル売り・円買いの為替予約の動きが生じやすく、ドル安・円高を加速させる一要因になるという具合です。
(参考:輸出企業がドル安局面でドル売りをする理由by為替王)

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