恒産なきものは恒心なし
先日テレビ東京のソロモン流に賢者として取り上げられた「山口恵以子」さん。今年55歳にして、自身2作目の小説『月下上海』が、良質の長篇エンターテインメント小説に贈られる【松本清張賞】を受賞した注目の小説家。 受賞した際には、副賞の500万円を全て飲みに使うと宣言するなど奇抜なコメントが注目を浴びています。
もともとは脚本家を目指し、ドラマのプロットライターをしていたが、決まった収入を得ることができず、金銭的にも精神的にも追い詰められていたそう。そんな時に始めた社員食堂のパート。なんと小説家となった現在も食堂のおばちゃんとして働いており、しかも主任としてメニュー作りから予算管理まで行っているというから驚き。
そんな山口さんが「恒産なきものに恒心なし」という格言を用いて「社員食堂の仕事を得て、精神的におちついた。精神の安定がなければ長編小説は書けない。」と語っていました。
ちなみに「恒産なきものに恒心なし」とは『定まった仕事や収入がなければ、安定した精神を持つことができない。』という意味。
これはある意味、専業投資家にも当てはまる気がします。私は会社を辞めた当初は専業トレーダーでしたが、だんだんと精神的にキビシイと思うようになりました。トレード成績は比較的順調で毎月目標額はクリアしていましたが、それほど大きく稼いでいるわけでもなく、一人で家で過ごす時間が長いと、将来のことなどで不安になることもありました。
特にトレードチャンスがないときは焦りもありストレスがたまって、無駄なトレードをしてしまい逆効果になったり…。
そこで現在は気分転換も兼ねて、週に数日短時間の副業をしています。月に10万円程度の収入ですが、このおかげで以前より精神的な安定が生まれました。
トレードをしていくうえで「安定した精神を持つ」ことは何よりも大事だと痛感しています。