逆張り一辺倒と利小損大の克服法

2014年、さらにFXで飛躍するためには、今年の取引結果を振り返って反省すること。そこで個人投資家が陥りやすい「負けパターン」と対処法を徹底分析。負けないための究極のルールとは?

逆張り一辺倒では勝てない。順張りも使えるようになる!

FX会社では、顧客の売買動向を日々ウオッチしています。そこで今回は、個人投資家の取引傾向から見た「負けパターン」とその改善策を考えてみましょう。「個人投資家は逆張りが大好き!」というのは、当社のお客さまのポジション動向からも明らかです。

「下がったら買い、上がったら売る」という逆張りは、最近のようなレンジ相場ではそこそこ儲かります。しかし、何か大きな材料が出て、相場が一方向に急激に動くと損失が膨らみがち。「逆張りのせいで、これまで得た利益をいっぺんに吹き飛ばす」のが個人投資家が陥りやすい〝一番のワナ〞といえます。

たとえば、今年8月上旬に米ドル/円は1ドル=99円台から95円台まで急落しましたが、当社の売買動向では、その過程で逆張りの買いポジションが急増。いつもだったら97円で下げ止まるところですが、95円台まで下落したせいで損益が急激に悪化しました。

アベノミクスによる円安トレンドの初期段階でも、多くの投資家が1ドル=90円到達で米ドル/円のポジションを利益確定。「高くなったら売る」という逆張りの発想のせいで、その後も続いた急速な円安トレンドにうまく乗りきれず、大きな利益を取り逃す結果になりました。

今年前半のように相場が大きく動くときは、1ドル=90円到達で買って、93円突破でまた買い増すといった順張りの取引をしないと大きく儲けられません。逆張りを否定しているわけではありませんが、相場にエネルギーがあるときは順張りも視野に入れるべきなのです。

「コツコツ儲けてドカンと損する」を防止する取引ルール

どうしても損切りが遅く、利食いが早くなりがちなのが人間の弱さ。そのため、多くの人が、500円の利益を10回積み重ねて5000円儲かったのに、一発で1万円損してしまう結果に陥りがちです。こうした「利小損大」を防ぐには、あらかじめ利益確定と損切りレートを決めて取引する以外ありません。

為替レート1円分儲かったら利食うのであれば、80銭損したら確実に損切りをする必要があります。そうすれば、5勝6敗でも勝てます。

最近の為替相場はシリア内戦や米国の債務上限問題、ユーロのソブリン危機再燃といった材料が出ても、相場があまり反応しない状況が続いています。逆張り向きの相場ともいえますが、材料に反応薄なのは内部にエネルギーをため込んでいる証拠。瞬時にドカンと動くリスクも高いので、細心の注意が必要です。

よく「通貨ペアによってトレードのスタイルを変えるべきですか?」という質問も受けます。しかし、結局はどの通貨ぺアでも、利食いと損切りポイントをあらかじめ決めるルールは同じ。ただ、米ドル/円なら1円で利食うところをユーロ/円では1円20銭に設定するなど、各通貨ペアのレートの絶対値と値幅は意識したほうがいいでしょう。

例年12月は欧米がクリスマス休暇に入ることもあり、為替相場も静かな動きになりがちです。

年末までの米ドル/円は、1ドル=95〜100円のレンジで動く穏やかな、逆に言うと、つまらない相場に終始しそうです。ユーロ/米ドルも1ユーロ=1・3〜1・35ドルがコアレンジの穏やかな相場になりそうです。

ただ、小動きだからといって相場を見ないのではなく、12月の経済指標の結果や各通貨ぺアのレンジ幅の観察は欠かさず行なうべきです。為替相場は1月早々大きく動くことが多いので、新年相場に便乗して儲ける準備だけは怠らないようにしましょう。
(2013年12月16日:ネットマネー、上田眞理人 FXプライム 取締役)

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